私たちは、夢を見るのは得意だが、実現させるのは苦手だ。
- 自分を変えたい。
- 新しいことに挑戦したい。
- 理想の生活を手に入れたい。
こんな思いを抱くものの、チャレンジの途中で飽きてしまったり、最初から諦めてしまう。
夢の実現には、「自分を信じる力」が強くなければならない。
なぜなら、この力こそ、夢の実現に不可欠な勇気とモチベーションの根源だからである。
それでは、夢の実現に不可欠な「自分を信じる力」とは一体、何なのか。
そして、自分を信じる力の鍛え方について、解説しよう。
人生の明暗を分ける、自分を信じる力
人生は行動力で決まると言っていい。
なぜなら、人生は、実際に自分で行動して得たものの積み重ねだからだ。それがどんな行動であれ。
しかし、現実には、行動を起こすことは難しい。
夢や目標があっても、不満だらけの現状に甘んじることが多い。
私たちは、何かに挑戦して何かを得るよりも、諦めて我慢する方が得意なのだ。
この状況を打開するのは、自分を信じる力。
自分を信じる力は、その人をポジティブで、アクティブで、タフな人間にする。
行動力は、これらに支えられて発動するのである。
新しい自分、明るい未来を手に入れたいなら、自分を信じる力を鍛えること。
自分を信じられない限り、行動力は生まれないのである。
自分を信じる力とは何か
自分を信じる力は、人を楽観的にし、行動を促す。
この力は全ての活動の重要な基礎であり、その人の判断や行動をも左右する。
人生は、この力にかかっていると言っていい。
自分を信じる力とは
私たちは、行動を起こす前に様々なことを考えているが、そのほとんどは不安である。
例えば、
- 失敗するかもしれない
- ○○が足りない、○○が無い
- もし、○○が起きたらどうしよう
- 失敗したらどうしよう
このような不安が、私たちのやる気を削ぐ。
そして、挑戦を諦めたり、先送りしたりする。
しかし、自分を信じる力が強い人は、上記とは違った考え方をする。
例えば、
- きっとうまくいく
- ○○が十分ある、○○もある。
- わからないから、教えてもらおう
- 困ったときは、助けてもらおう
このように、価値や可能性に注目し、成功を期待する。
だから、課題や困難に安心して挑戦することができるのである。
つまり、「自分を信じる力」とは、「自分の価値や自分の未来に対する期待の高さ」である。
すなわち、
- 自分を信じる力が強い人は、自分の価値を高く評価し、自分の未来に対する期待が高い。
- 自分を信じる力が弱い人は、自分の価値を低く評価し、自分の未来に対する期待も低い。
この違いが思考を分け、行動力の差に現れるのである。
自分を信じる力は、まさにモチベーションの源泉であり、行動力の基盤。
ここがしっかりしているかどうかで、人生の充実度はまるで違ったものになってしまうのである。
自分を信じる力が弱い理由
現実には、自分を信じる力が弱い人がほとんどである。
なぜなら、その力を鍛える機会が今までなかったからだ。
一般的に、私たちは、家庭や学校で、否定されて育つ。
- ○○を間違った
- ○○が足りない
- ○○ができなかった
- ○○をやらなかった
このように、家庭や学校では、その子の「欠けている部分」を注意、指導する。
このダメ出し教育で育った子供は、必然的に「欠けている部分」に注目するようになる。
賭けている部分に注目して生まれる発想は、ネガティブなものばかりだ。
私たちは、こうしてネガティブ思考を半ば強制的に身につけさせられる。
社会は、こうしてネガティブ思考を身に付けた大人たちでいっぱいだ。
家庭や学校のみならず、会社やメディアでも同じ。
いつでもどこでも、あれがダメだ、これがダメだと大騒ぎである。
このように、私たちの身の回りは、「欠けている部分」に注目し指摘する人達であふれている。
こんな状況では、むしろ「自分を信じる力」が育たないのも当然だったのである。
自分を信じる力の鍛え方
私たちは、あまりにも自分の価値、可能性を否定して生きてきた。
しかし、これからは、逆に、自分の価値を認め、可能性に期待する考えを持つべきである。
それでは、次章にてその具体的な方法について解説しよう。
自分を信じる力の鍛え方
理想の自分、理想の未来を手に入れたいなら、自分を信じる力を鍛えよう。
そこで、日々の習慣を見直し、適切な方向に修正することが大事である。
コツは、いつもと逆の解釈を心掛けることである。
自分の魅力に気づく
過去を振り返り、褒められたこと、評価されたことを思い出そう。
例えば、
- 高く評価された仕事の実績や勉強の成績
- 何とか乗り切った大きな仕事や、何とか突破した難関試験
- 不可能を可能にした努力
- 親友や恋人から褒められた人間性
など、とにかく自分をポジティブにとらえることができる、過去の輝かしい瞬間を洗い出そう。
そして、自分の価値が高いという事実を素直に認めよう。
時々、過去の栄光を誇るな、と過去を否定する人がいるが、とんでもない。
過去の栄光は誰にも汚されてはならない自分の誇りであり、精神的な支えである。
生涯、大切にしよう。
多くの人に支えられていることを自覚する
自分の人間関係を振り返り、どのような人々に受け入れられ、支えられているのか思い出そう。
例えば、
- 仕事の愚痴を聞いてくれる同僚
- 期待してくれている上司
- 恋愛の相談を聞いてくれる友人
- 失敗を慰めてくれる親友
- 応援、信頼してくれる家族
人々が多く暮らす社会の中で、いかに自分という一人の個人が多くの人から愛され、受け入れられているのか、を自覚しよう。
この自覚は、思考や感情を含めてすべての活動の基礎である。
ここさえしっかりしていれば、あなたはいつでも前を向くことができる。
自分の可能性を知る
次は、自分の得意なこと、自分にできることを思い出そう。
例えば、
- 仕事で身に付けた知識や経験
- 趣味で身に付けた知識や経験
- 激レアな体験から得た知識や経験
他人より多くの時間を費やしたということは、他人よりもアドバンテージがあると言うこと。
努力は裏切らない、という言葉があるように、これまでの努力は間違いなく自分を信じる力になる。
最後は、自分にできそうなことを想像してみよう。
今までの人生て身に付けた知識や経験を組み合わせたら、どんなことが可能になるだろうか。
きっと何でもできる。
月旅行だって夢ではない。金持ちになることだって、アイドルと結婚することもできる。
自分の可能性を組み合わせれば、この世に不可能なんてないのだ。本気出せば。
自己の肯定
私たちは何かにつけ自分を否定する習慣が根付いてしまっている。
そこで、そんな自分に気づいたらすかさず自分をフォローしよう。
例えば、
- ○○に達していない →△△の水準は満たしている
- ○○を持っていない →△△は持っている
- ○○ができていない →△△はできている
- ○○ができそうにない→△△はできそう
いつものように自分の欠けている部分に注目し、気分が落ち込みそうな所ですかさず、視点や論点をずらし、満たせている部分に注目するのだ。
自分を信じる力が弱い人は、自己肯定、自己弁護が苦手だ。
なぜなら、それをやってはいけないこと、カッコ悪いこと、恥ずかしいことをしているかのように感じてしまうからだ。
しかし、ここが踏ん張りどころ。
罪悪感や恥ずかしさに負けずに、自分を肯定しよう。
不安の緩和
私たちは、課題や試練を目の前にしたとたん、大きな不安に襲われる。
そこで、不安を無視しよう。
例えば、
- 間違うかもしれない →うまくいくかもしれない
- 損するかもしれない →得するかもしれない
- 失敗して恥をかくに違いない→やってみなきゃわからない
- マジ無理 →できるところから始めよう
自己否定に慣れ親しんだ私たちには信じられないが、不安はたいてい考えすぎによって見かけ上、大きく見えすぎる。
つまり、本当は小さな不安材料が、まるで目の前に立ちはだかる大きな壁のように感じてしまうのだ。
しかし、見かけの大きさ(印象)に騙されてはいけない。
少し落ち着いて考えてみれば、本当はそんなにビビる必要はない。
世の中、案外、やってみれば何とかなるものである。
努力の肯定
「欠けている部分」に注目する習慣が根付いていると、せっかくの努力の成果にもダメ出しをする。
そこで、そんな自分に気づいたら、すかさず成果をフォローしよう。
例えば、
- ココができていなかった →できた部分もあった
- もっとできる事があった →十分、頑張った
自分を信じる力が弱い人は、勘違いしている。
失敗や不合格、あるいは完璧ではなかったから、すべてがダメだったわけではない。
大切なのは目標に向かって頑張ったことであり、そこで得られた知識や経験である。
そこに注目し、自分の成長を喜ぶべきなのである。たとえ、どんな結果であっても。
それを失敗したから、不合格だったからすべてダメだった、という考え方で切り捨ててしまうのは、あまりにも自分に配慮がない。これでは自分がかわいそうだ。
だから、自分の努力は絶対に否定してはならない。
たとえ世界中の人々から指をさされ、ダメ出しされたとしても、最後まで自分だけは自分の努力と成果を傷つけてはいけない。
なぜなら、努力こそ自分が懸命に生きた証だからである。
まとめ
私たちは、否定すること、否定されることに慣れている。
だから、どうしても自分にもそれ以外にもダメ出ししがちになる。
こうした姿勢は、自分を信じる力を弱めてしまう。
自分を信じる力は、人生の様々な活動の根源である。
これが弱いと、行動を起こすことに消極的になり、人生は希薄なものになりかねない。
そこで、自分を信じる力を高める必要がある。
コツは、①現状に満足することと、②反省をしないこと。
- ないものよりも、あるものに注目する。
- できない事よりも、できる事に注目する。
- 失ったものよりも、得られたものに注目する。
これさえできれば、自分を信じる力が自然に湧いてくる。
人生には多くの課題や試練がある。かなえたい夢や目標もある。
しかし、自分を信じることさえできれば、この世に不可能などないのである。