性格を変えることはできない、と言われている。
ましてや、大人になってからではもう遅い、と。
しかし、その認識は間違っている。
性格はいくつになっても変えられる。
性格改善に年齢など関係ない。
性格を変えることができないと主張する人々は、性格がどういうものかをよく理解せずに適当なことを言っているだけだ。
そんな人たちの主張に耳を傾けるべきではない。
性格改善に年齢制限はあるか?
性格が変わったという話は、意外によく聞く。
例えば、
- 結婚して丸くなった。
- 整形してから明るくなった。
- 転職したらポジティブになれた。
こうした例は、大人になっても性格を変えることが可能だということを示している。
にもかかわらず、「性格は変えることができない」と言われているのはなぜなのか。
その答えは2つある。
1つは、「性格とは生まれ持ったもので、変えることができない。」という思い込みがあること。
これは性格に対する無知が生んだ誤解が原因。
もう1つは、性格改善に失敗する人が後を絶たないこと。
これも、性格を正しく理解できていないことによる、間違った努力が生んだ結果である。
性格を変えるためには、正しい認識を持つことが重要だ。
正しい努力は、正しい知識からしか生まれないのである。
性格とは?性格を変える方法とは
性格は生まれつき決まっているわけではなく、生後に身に付けた認識がベースになっている。
性格を変えることができるかどうかは、この性格の基礎部分を見直せるかどうかにかかっている。
性格とは何か
性格とは、思考、感情、行動のパターンである。
そして、その基礎になっているのは、認識である。
認識とは、善悪の判断基準、価値観、優先順位、固定観念、常識、思い込みのことで、思考や感情のベースになるものだ。
私たちは、これらをもとに考え、感情を抱き、行動を起こしたり見送ったりする。
例えば、プライドが高い性格の場合、その基礎になっているのは「自分は他者より優れていなければならない」という思い込みである。
だから、他者より優れていない事実を認められず、他人からの指摘を受け入れることができない。
あるいは、ネガティブな性格の場合、その基礎になっているのは「欠点を補わなければならない」という脅迫観念である。
だから、何に対しても欠点を見つけなければ気が済まない。
性格は、先天的なものではないし、思考や習慣が作るのではない。
個人が抱えている特有の認識によって作られているのである。
性格を変える方法
性格を変えるには、その基礎部分になっている思い込みや信念を見直せばいい。
ここで重要なのは、自分の基礎部分を探り当てることである。
これを知るためには徹底した自己分析が不可欠。
なぜなら、自分が抱えている「思い込みや信念」は、自分以外の誰も知らないからだ。
誰も知らないのだから、答えをいくらネットで探しても見つからない。
ベストセラー本を読んでも高名な占い師に診てもらっても結果は同じ。
自分の性格を変える方法とは、自分になじまない考え方や習慣を無理に続けることではない。
毎朝鏡に向かって不思議な呪文を唱えても、毎晩汚れた靴を磨いても何も変わらない。
性格を変えるとは、徹底して自分と向き合う作業なのである。
性格を変える方法
性格にもそれを支える基礎部分というものがある。
性格を変えるにはこの基礎部分、つまり、自分の内面にある思い込みや信念を変えればいいのである。
性格を分析する
まずは、自分の性格を分析しよう。
これまでの人生を振り返り、自分の思考、感情、行動にはどんなパターンがあったか整理してみよう。
人生でどんな場面に遭遇し、その時に何を考えたのか、あるいはどう感じたか。
そして、その後どのように行動したのか。あるいは行動しなかったのか。
これらを整理し、自分の思考、感情、行動のパターンを把握しよう。
思い込みや信念を探る
自分の思考・感情・行動を振り返ってみると、それらのパターンには共通点が見えてくる。
例えば、立場が悪くなると逆ギレするとか、他人をバカにしてばかりいるなら、そこに共通するのはプライドの高さ。
あるいは、自分のあら探しをしていたり、高い評価を受けてもそれを認められないなら、そこに共通するのはネガティブ志向。
次に、先ほど洗い出した共通点を発動させている思い込み、あるいは信念を推測する。
例えば、プライドが高いなら、「自分は他者より優れていなければならない」という信念があるからだろう。
あるいは、ネガティブ志向なら、「自分の価値は低いに違いない」という思い込みがあるからだろう。
自分の決まったパターンには、必ず「そうさせている」出発点があるはずだ。
これを丁寧に洗い出そう。
思い込みや信念を修正する
次に、前ステップで洗い出した「思い込みや信念」を見直そう。
例えば、「自分は他者より優れていなければならない」という信念があるなら、「自分は他者と同等で構わない」と考える癖をつけよう。
そうすれば、無駄に他人と比較したり、それに傷ついたり、弱みを握られることに過剰に恐怖を感じることもなくなり、より自然な態度でふるまえることが可能になる。
あるいは、「自分の価値は低いに違いない」という思い込みがあるなら、「自分の価値は高い」と考えるようにしよう。
そうすれば、自分の欠点や弱みよりも自分の長所や強みに注目するようになり、過剰に傷ついたり、他者からの評価を拒絶することなく、より前向きな自分になれる。
性格を変えるプロセスは、姿勢の矯正に似ている。
ゆがんだ背骨を治せばゆがんだ姿勢が治るように、ゆがんだ思い込みや信念治せば、ゆがんだ性格も治るのである。
まとめ
私たちは、無意識のうちに作ってしまった思い込みや信念に沿って考え、感じ、行動する。
この思い込みや信念こそが性格の核心部分。性格を変えるためにはこの部分を修正するだけでいいのである。
だから、性格改善に年齢など関係ない。
性格を変えたいなら、年齢を理由に諦めるべきではない。