自分で自分が嫌い。それでも相手に好きになってもらいたい。
という考え方では、恋愛は難しい。
人間関係は、対等でなければいずれ破綻する。
それは恋愛も同じで、片方が片方に任せきりの関係はうまくいかない。
好きになってもらいたいなら、好きになってもらえる自分になること。
それが相手への配慮の表れであり、良好な関係構築の第一歩。
だから、自分が嫌いなままでは、恋愛はできない。
しかし、自分を好きになれば、恋愛は簡単になる。
自分が嫌いだと恋愛できない?
自分が嫌いだと恋愛は難しい。
片思いは成就しないし、両思いも破綻を招く。
その原因は、相手への依存心。
「自分で自分が嫌いだけど、それでも相手に好きでいて欲しい。」という考えは、一方的な自分の押し付けで、相手への甘えの表れ。
甘えを押し付けられた相手は息苦しさを感じ、一緒にいる時間は居心地が悪くなる。
そして、いつか愛想をつかされる。
普通に考えれば、自分の嫌いなものを相手に押し付けると、嫌われてしまう。
たとえどんなに信頼関係ができていても、あなたが要らないものは相手も要らないのである。
片思いを成就させたいなら、両思いを終わらせたくないなら、相手への依存をやめよう。
その第一歩が、自分嫌いを止めることである。
自己愛と恋愛の密接な関係
良好な恋愛関係は、相手と対等な関係を結べた時に成立する。
相手に好きになってもらいたいなら、まずは自分を好きになる必要がある。
恋愛を破壊する自己愛
人間関係の基本は、相手と対等な関係を結ぶこと。
上下関係では、片方が苦しい思いを強いられることになる。
恋愛は人間関係の中で特別な関係ではない。
友情や家族愛、チームの団結と同様に、お互いに対等な関係である時に最も楽しいものになる。
ところが、片方が片方に頼りきりになったり、求めすぎると、対等だった関係が壊れる。
上下関係では、下に置かれた方が息苦しい思いをするからだ。
失恋や離婚は、こうして起きる。
自分が愛されている証拠を求め、押しつけ、それがないことに腹を立てる。
それは全くの自分本位の考え方で、相手不在の関係。
付き合っていたとしても、それは片思いと同じである。
恋愛を良好にする自己愛
ダメな自分をわざとさらけ出し、それでも受け入れてもらいたい。
と、わざと嫌われるようなことをして、それでも自分が受け入れられることに満足する。
そこには、相手の気持ちが考慮されておらず、関係の破綻は近い。
誰でも付き合い始めの頃は自分が好きだったはず。
相手を自然に思いやることができたのは、自分が好きだったからこそ心に余裕があったからだ。
果たして、その時に相手に頼りきりだったり、わざと嫌われることをしたり、わがままを押し付けたりしただろうか。
そんなひねくれた感情表現はやめて、素直でストレートに伝えるべきだ。
それを可能にするのが、自分嫌いの克服である。
自分嫌いを克服するためには
自分嫌いを克服するためには、誰かに頼る必要はない。
努めて冷静に自分と向き合い、自分の長所を数えるだけでいい。
誰かに褒めてもらったり、わがままを聞いてもらっても、自分嫌いは治らない。
なぜなら、そんなことをしても自分の心は満たされないままだからだ。
恋愛は、心の余裕がある人にしかできない。
自分嫌いを克服する方法
自分嫌いの克服は、徹底して自分と向き合う作業になる。
誰も助けてくれないし、誰も助けられない。
重要なのは、そこから逃げないことである。
ステップ① 少し待つ
自分が嫌いな時は、一時的なパニック状態。
次々と自分のダメな部分が思い浮かび、頭の中がネガティブでいっぱいの状態。
これでは正常な思考も判断もできない。
この時は、何をやってもうまくいかない。
そこで重要なのは、少し待つこと。
そして、脳内パニックから落ち着くのを待つのである。
私たちは不意にケガをした時、あまりの痛さにその場にうずくまることがある。
そして、痛みが引いてからやっと立ち上がることができる。
これは心理面でも同じで、ショック状態の時にはどうにもならない。
ショックが和らぐ前の状態、つまり自分が嫌いでたまらない時は、まずは落ち着きを取り戻すことが先決である。
ステップ② 長所を探す
パニック状態では、自分の嫌いな部分や過去と未来に至るまですべて悲観的に考えてしまう。
しかし、少し待つことで冷静さを取り戻すことが出来たら、考える余裕ができる。
この状態で、自分の長所や恵まれている部分を数えてみよう。
例えば、
- 過去に褒められたこと、評価されたこと(例:学業や仕事の成績、性格など)
- 外見上、優れていること(例:顔、身長、体形、センスなど)
- 自分が持っているもの(例:学歴、友達、お金、家族など)
- 自分が身につけているもの(例:服、スキル、知識など)
これらは、自分が嫌いな時には想像もつかない。
しかし、冷静さを取り戻すことが出来たら、どんどん思いつくはず。
こうして自分の長所を数えるほど、自分を好きになる。
そして、自分を好きになれた時、最も魅力的になる。
その魅力を周囲の人は見逃すことはない。
だから、どんなに自分を嫌いになったとしても、恋愛できないことなどないのである。
まとめ
恋愛感情は強烈なため、特別な感情として見られることが多く、恋愛関係も特別な関係として考えられることが多い。
だが、恋愛関係も他の人間関係と同じ。
対等な関係でなければ、いずれ破綻する。
自分が嫌いだけど相手に好かれたい、という発想自体、恋愛がうまくいっている人にはない。
それは、相手に対する依存心の表れだからだ。
逆に考えればよくわかる。
相手から求められてばかりでは、いつかは疲れてしまう。
自分が嫌いだけど好かれたいという思いを持ち続けることはそれと同じだ。
良い恋愛をしたいなら、自分を好きになることが最も重要だ。
逆に言えば、自分を好きになれれば、それだけで相手から好かれてしまうのである。