はたして、自分に意志はあるのだろうか。
- 何がしたいの?と聞かれて、返答に困る。
- 何か聞きたいことは?と聞かれて、返答に困る。
これではまるで、何も考えていないかのようだ。
これが職場であれば、やる気を疑われてしまう事態である。
しかし、自分に意志がない人などいない。
それなのに、なぜ、相手に意志を表示できないのだろうか。
それでは、自分の意志を表示できない原因とその対処法について解説しよう。
自分の意志がない人の特徴
自分に意志がない人などいない。誰もがいろいろと考えを巡らせているものだ。
しかし、相手に意見を求められたり、意思を確認されると、頭の中が真っ白になってしまう。
その結果、
- 意志を聞かれても、答えられない。
- 質問を促されても、聞きたいことがない。
- 考えを求められても、アイデアが浮かんでこない。
- 夢や目標を聞かれても、困る。
という事態を生む。
これは社会人にとって致命的な事態。
何を聞いても答えが返ってこないようでは、相手に文字通り無能扱いされてしまう。
しかし、本当に自分に意志がないわけではない。
頭の中が真っ白になってしまうのも、何も考えていないわけではない。
ただ、素晴らしいアイデアや輝かしい未来像が、かき消されてしまっているだけなのだ。
自分の意志を表示できない原因
自分の意志を表示できない人は、真面目でいい人だ。頭が良くて、常識的で、協調的で、周囲からの信頼も厚い。
しかし、その代償として、自分の意志を表示できなくなってしまったのである。
自分の意志を表示できない原因
自分の意志を表示できないのは、自分の意志を放棄しているからである。
何をどのように考えていても、結局、
- 言ってはいけない
- やってはいけない
という思いが、せっかくの素晴らしいアイデアや意見をかき消してしまう。
「言ってはいけない」、「やってはいけない」という思いのルーツは、法律や常識、戒律、その場の空気、約束、親の言いつけなど多種多様。
自分の意志を表示できない人は、いい人すぎてこれらすべてのルールを守ろうとしている。
本来なら、言うべきは言うべきだし、やるべきはやるべきである。
しかし、自分の意志を表示できない人は、
- これを言うべきかどうか
- これをやるべきかどうか
を考えることなく、言わない正義、やらない正義を貫こうとする。
自分の意志を示すには
自分の意志を表示できるようになりたいなら、もっと自由に身をゆだねよう。
私たちは驚くほど自由を保障されている。宗教、信仰、思想その他、夢や希望を持つことも自由だ。
これらは誰にも強制されるべきではないし、されてもいない。
だから、もっと自由に考えていいし、もっと自由に感じていい。
無論、言いたいことは言っていいし、やりたいことはやっていいのである。
生きる上で大切なのは、ルールを守って常識的な人間になることではない。
自分の意志とルールを天秤にかけて、自分が何をするべきかを決める判断力なのである。
自分の意志を示す方法
自分の意志を示すには、自然に湧きあがったアイデアを却下しないこと。
そして、それを感情のままに正々堂々と吐き出すことである。
言いたいことを言う
自分の意志がないと悩む人にとって、言いたいことを言うことは難しい。
それを我慢することに慣れすぎて、習慣化してしまっているからである。
そこで、言いたいことを言える人になるために、小さなことから始めよう。
まず、言いやすい人に聞いてもらえそうなことを言うチャレンジから始めよう。
例えば、友達に貸したものを返してもらうように言うとか、職場の同僚に仕事上のアドバイスをする、などである。
コツは、「この人なら聞いてくれそう」と思える相手と「この話なら聞いてくれそう」と思える内容を選ぶことである。
いきなり、緊張する相手に反発されるようなことを言おうとしても、さすがに無理。
このチャレンジに成功したら、次はもう少し難易度を上げていこう。
例えば、言いやすい人に言いにくいことを言うとか、言いにくい人に聞いてもらえそうなことを言うとか。
このバカバカしいほど簡単なチャレンジからだんだんレベルを上げていき、少しずつ言いたいことを言える度胸を鍛えていこう。
やりたいことをやる
自分の意志を示せる人になるためには、やりたいことをやろう。
とにかく何でもいいし、どんなレベルでもいい。
例えば、映画を字幕なしで見れるようになりたいとか、海外に行ってみたいとか、何でもいい。
カッコつけて無駄に高いレベルに設定する必要はない。
とにかく自分が好きだと感じることに没頭するのである。
その瞬間こそ、最も自分らしく、本当の自分でいられる最高の瞬間。
自分の意志を表示できない人には、こうした経験が足りない。
せっかくこの世に生まれてきたのだから、もっと人生を楽しもう。
まとめ
この社会で生きていく上で、ルールや常識を守ることは重要だ。しかし、これを守ることに偏りすぎると問題だ。
自分の考えをかき消してしまう人は、常識やルールにとらわれすぎて、あまりにも自分を押し殺しすぎている。
それよりも、もっと自分に自由を与えるべきだ。
私たちは生まれてきたとき、手足を縛られて生まれてきたわけではないし、脳内にABSを組み込まれたわけではない。
もっと自由に考え、感じ、表現しよう。
それが人間として生まれてきた最大の幸福なのである。