自信は、自己評価と密接な関係にある。
自己評価が高ければ自分に自信を持てるが、自己評価が低ければ自信を持てない。
幼少期に褒められなかった子供は、自己評価を高める機会に乏しく、自己評価が低いまま。
だから、大人になっても自分に自信を持てない。
自分に自信を持つためには、自己評価を高める必要がある。
しかし、幼少期に褒められなかった人には、それが難しいのである。
幼少期に褒められなかった子供の閉ざされた未来
学校とは違い、家庭には教育カリキュラムが無い。
さらに、家庭教育の内容が他者から評価される機会もない。
つまり、家庭教育には方針も計画もチェック機能もないのである。
現状、このような無責任でずさんな家庭教育が一般的である。
これで親の教育が正しい方向に向かっていれば問題ない。
しかし、実態はそうではない。
戦後に始まった厳しすぎる家庭教育が今なおスタンダード。
子供たちは親たちから自由や権利を奪われ、努力を否定され、褒められることもない。
この教育方針は明らかにバランス感覚を欠いている。
本来は肯定と否定がバランスよく配分されるべきだ。
ところが、子供たちは否定されてばかりいるために、自己評価を高められない。
こうして自信がない子供が誕生する。
人生の充実度は自信の大きさで決まる。
新しいことに挑戦したり、試練に立ち向かうためには勇気が要るが、勇気は自信の表れだ。
幼少期に褒められなかった子供は、この勇気をどうしても出せない。
だから、いつも引きこもりがちで、新しいことにも挑戦したがらない。
こうして人生の可能性が閉じられていく。
性格改善の難しさとその可能性
格は、幼少期に親に教えられた価値観が基礎となっている。
性格を変えるためにはその価値観を書き換えればいいのだが、これが容易ではない。
人格形成のプロセス
性格とは、個人の思考、感情、行動のパターンである。
そして、その基礎になっているのは、個人の認識である。
認識とは、善悪の判断基準、価値観、優先順位、固定観念、常識、思い込みのことで、思考や感情のベースになるものだ。
私たちは、これらをもとに考え、感情を抱き、行動を起こしたり、先送りしたりする。
例えば、親から自由を奪われたり、小さなミスにも厳しく指導される、といったことが繰り返されると、その子は自己評価を高める機会に恵まれず、自分に自信を持てないために、考えは悲観的で行動には消極的になる。
性格改善の難しさとその可能性
性格を変えるためには、性格の基礎となる「認識」を見直せば良い。
自分に自信がない人は、その基礎となっている「低すぎる自己評価」を高めれば良い。
そうすれば、自然に自分に自信を持てるようになる。
ここで問題なのは、自己評価を高めようとすると恐怖を感じることである。
自分を褒めようとすると、反射的に想像上の親が脳内でそれを邪魔するのである。
多くの人はこのありもしない親の声に従い、性格改善を断念する。
ここに性格改善の難しさがある。
自信を持ちたい人は、選択しなければならない。
- 新しい価値観を身につけて、自信を持って生きるのか
- 親に植え付けられた価値観を守って、自信がない生き方を続けるのか
これから先の人生をどう生きるのかは、すべて自分の選択にかかっているのである。
自分に自信を持つには
自分の魅力に気づくことができれば、自分に自信を持てるようになる。
そこで、今までとは違った角度で自分自身を振り返ってみよう。
自分の魅力を知る
自分に自信を持つためには、自信を持てる材料を見つけなければならない。
そこで、自分の長所や、恵まれている点を再確認しよう。
例えば、
- 過去に褒められたこと、評価されたこと(例:学業や仕事の成績、性格など)
- 外見上、優れていること(例:顔、身長、体形、センスなど)
- 自分が持っているもの(例:学歴、友達、お金、家族など)
- 自分が身につけているもの(例:服、スキル、知識など)
自分に自信がないと、こうした自分の魅力に無自覚だ。
しかし、これらも自分の一部。
これらの魅力を認める勇気が、新しい自分に変えるのである。
自分の可能性を知る
自分の長所に気づいたら、それを生かしてどんなことができるのか、想像してみよう。
例えば、
- 得意なことに活かして誰かを助けることができる
- 自分が持っているものを誰かと共有することができる
- 自分が身につけているもので注目を集めることができる
これらは単独でも立派だが、組み合わせることでさらに可能性は広がる。
自分に自信がない人は、自分に秘められた無限の可能性を知るべきだ。
そして、そんな自分に誇りを持とう。
失敗をフォローする
人生は挑戦と失敗の連続。
この時、失敗を過剰に責めるべきではない。自分に自信を失うからだ。
そこで、自分が失敗したときは、フォローしてあげよう。
例えば、
- 失敗したけど、うまくいった部分もあった。
- タイミングが悪かった。相手が悪かった。
- きっと次はうまくいく。
このように、自分を応援するのである。
失敗することは決して悪いことではない。
悪いのは、失敗を恐れて挑戦しない事なのである。
まとめ
親に褒められたことがない子供は、大人になっても自信を持てない。
それは、親に植え付けられた価値観のまま生き続けているからだ。
しかし、価値観も性格もそれで決定してしまったわけではない。
自分の意志で自由に変えられる。
自分に自信を持つためには、自分に自信を持てる価値観を身につければいい。
つまり、今までとは逆に自分のポジティブな面を認める姿勢を持つことだ。
そのことに罪悪感を持つ必要もないし、恐怖を感じる必要もない。
その新しい選択が、自分とその未来を変えるのである。