家庭環境が子供の人格に与える影響は大きい。
家族に問題があれば、その影響は必ず子供の人格に現れる。
例えば、厳しすぎる親は、子供の自由を奪ったり、小さなミスも許さない。
その結果、そこで育った子供には、まるで自己肯定感が無い。
自信は、自己肯定感と密接な関係がある。
自己肯定感が高ければ高いほど、自分に自信を持てる。
ところが、厳しすぎる親がそれを破壊するのである。
これでは子供が自分に自信を持てるはずがない。
しかし、自分に自信がない本当の原因は、親ではない。
親に植え付けられた価値観を守り続けている自分自身なのである。
自分に自信がないのは家族の問題?
幼少期は、人格形成上最も重要な期間。この時作られた価値観がその後の人生の軸となる。
そして、その価値観の中に自己肯定感も含まれる。
自己肯定感は、自信と密接な関係にあり、これが高い子ほど自分に自信を持てる。
つまり、自分に自信を持てるかどうかは、自己肯定感の肯定で決まる。
ところが、親の教育が適切なものでないと、子供の自己肯定感は育たない。
その結果、その子は自分に自信を持てないまま大人になってしまう。
しかし、自己肯定感を破壊したのは親だけではない。
実は、自分自身こそが自己肯定感を破壊し続けている張本人なのである。
性格改善の難しさとその可能性
性格は、幼少期に親に教えられた価値観が基礎となっている。
性格を変えるためにはその価値観を書き換えればいいのだが、これが容易ではない。
人格形成のプロセス
性格とは、個人の思考、感情、行動のパターンである。
そして、その基礎になっているのは、個人の認識である。
認識とは、善悪の判断基準、価値の優劣、固定観念、常識、思い込みのことで、その多くを親から学ぶ。
私たちはこれらをもとに考え、感情を持ち、行動を起こしたり先送りしたりする。
例えば、親から自由を奪われたり、小さなミスにも厳しく指導される、といったことが繰り返されると、その子は自己肯定感を高める機会に恵まれず、自分に自信を持てないために、考えは悲観的で行動には消極的になる。
性格改善の難しさとその可能性
性格を変えるためには、性格の基礎となる「認識」を見直せば良い。
つまり、自分に自信がない人が自信を持つためには、そのすべての基礎となっている「低すぎる自己肯定感」を高めれば良い。
そうすれば、自然に自分に自信を持てるようになる。
ここで問題なのは、自己肯定感を高めようとすると恐怖を感じることだ。
自分で自分を褒めようとすると、反射的に脳内の親がそれを認めまいと邪魔するのである。
多くの人はこのありもしない親の声に従い、性格改善を断念する。
ここに性格改善の難しさがある。
自信を持ちたい人は、選択しなければならない。
- 新しい価値観を身につけて、自信を持って生きるのか
- 親に植え付けられた価値観を守って、自信がない生き方を続けるのか
これから先の人生をどう生きるのかは、自分の自立心にかかっている。
自分に自信を持つには
自分の魅力に気づくことができれば、自分に自信を持てるようになる。
そこで、今までとは違った角度で自分自身を振り返ってみよう。
自分の魅力を知る
自分に自信を持つためには、自信を持てる材料を見つけなければならない。
そこで、自分の長所や、恵まれている点を再確認しよう。
例えば、
- 過去に褒められたこと、評価されたこと(例:学業や仕事の成績、性格など)
- 外見上、優れていること(例:顔、身長、体形、センスなど)
- 自分が持っているもの(例:学歴、友達、お金、家族など)
- 自分が身につけているもの(例:服、スキル、知識など)
自分に自信がないと、こうした自分の魅力に無自覚だ。
しかし、これらも自分の一部。
これらの魅力を認める勇気が、新しい自分に変えるのである。
自分の可能性を知る
自分の長所に気づいたら、それを生かしてどんなことができるのか、想像してみよう。
例えば、
- 得意なことに活かして誰かを助けることができる
- 自分が持っているものを誰かと共有することができる
- 自分が身につけているもので注目を集めることができる
これらは単独でも立派だが、組み合わせることでさらに可能性は広がる。
自分に自信がない人は、自分に秘められた無限の可能性を知るべきだ。
そして、そんな自分に誇りを持とう。
失敗をフォローする
人生は挑戦と失敗の連続。
この時、失敗を過剰に責めるべきではない。自分に自信を失うからだ。
そこで、自分が失敗したときは、フォローしてあげよう。
例えば、
- 失敗したけど、うまくいった部分もあった。
- タイミングが悪かった。相手が悪かった。
- きっと次はうまくいく。
このように、自分を応援するのである。
失敗することは決して悪いことではない。
悪いのは、失敗を恐れて挑戦しない事なのである。
まとめ
自分に自信を持てないのは、自信を持てない考え方が身についているから。
その原因として家族からの影響は大きいが、それだけが原因というわけではない。
自分に自信を持てるかどうかは、自己肯定感をどれだけ持てるかにかかっている。
そこに家族は関係しない。なぜなら、自分の脳の支配権は自分にあるからである。
過去を変えることはできないが、未来をどう生きるかは自分にかかっている。
そして、未来は、未来の方向を見なければ変えることができないのである。