自分を愛するという感覚がわからない人は少なくない。
それもそのはず。私たちは誰にも愛されずに育ったからである。
しかし、私たちには愛されることが必要だ。
そのためには、愛とは何かを理解する必要がある。
それでは、愛とは何か。
そして、自分を愛するとはどういうことか、解説しよう。
自分を愛するとはどういうことか?
私たちは愛を知らないし、愛することもできない。
なぜなら、私たちは神の存在を否定しているし、神ではないからである。
愛とは何か
愛は全てを受容する。
その人の失敗も欠点も含めてすべてを無条件に受け入れる。
そんな器用なマネができるのは1人しかいない。
それは、神である。
一方、私たちは他人を愛することはできない。
必ず、そこには条件が存在する。
例えば、
- 成功したときだけ
- 常識的な人、理想的な人
- 自分に危害を加えないこと
- 自分に利益をもたらすこと
こうした条件付きの愛は、本物の愛ではない。
自分を愛するとはどういうことか
自分を唯一愛してくれる神の存在を否定する現代人が愛される方法は一つしかない。
自分に愛されるのである。
つまり、自分の失敗も欠点も含めたすべてを、神に代わって自分がOKを出してあげるのである。
しかし、それができない人が多い。
なぜなら、条件付きの愛を本物の間と誤解してしまっているからである。
愛の力と自分の愛し方
愛はその人のすべてを受容し、根源的な欲求を満たす。
根源的な欲求が満たされると、すべてが前向きに動き出す。
愛の力とは
人間は、常に不安やコンプレックスを抱えている。
- こんな自分でも良いのだろうか。
- この環境に身を置いていていいのだろうか。
という不安を抱えていて、ダメ出しされて傷つけられたり、今いる環境から追い出されたりしないかと恐怖に震えている。
そこに、愛によって自分の存在そのものが認められると、これらの不安から解放される。
その結果、自分に自信を持つことができ、表情も明るく、楽観的、積極的になる。
自分の存在意義、存在価値は、誰もが不安に感じている。
愛はそれを無条件に認め、価値を与え、その人に生きる力を与えるのである。
自分の愛し方
自分の欠点や失敗を受け入れろ、と言われても、それはさすがに難しい。
私たちに価値観が存在する限り、ロジック的に困難だ。
それよりも、自分の魅力や努力を認めよう。
こうして自分のすばらしさに気づくことができれば、自分の欠点や弱点は気にならなくなる。
それは、つまり受け入れることができたことを意味する。
私たちは、ダメ出しによる教育に慣れすぎてしまい、欠点や苦手分野に注目してしまう。
それは、夢や理想を追いかけたり、完成度の高い仕事に仕上げようとするためには必要な視点であるが、それに偏りすぎると生きる力を弱めることになる。
私たちには、自分の魅力や努力を認めることが必要だ。
それが、自分を愛する第一歩なのである。
自分の愛し方
自分を愛するために、ポジティブな視点で自分を向き合おう。
つまり、欠点や失敗に注目するのではなく、魅力や進歩に注目するのである。
自分の長所を認める
自分を愛するために、自分の長所や、恵まれている点を改めて確認しよう。
例えば、
- 過去に褒められたこと、評価されたこと(例:学業や仕事の成績、性格など)
- 外見上、優れていること(例:顔、身長、体形、センスなど)
- 自分が持っているもの(例:学歴、友達、お金、家族など)
- 自分が身につけているもの(例:服、スキル、知識など)
自分を愛するためには、自分の長所や強みにも自覚的でなければならない。
自分の可能性を認める
自分の長所に気づいたら、それを生かしてどんなことができるのか、想像してみよう。
例えば、
- 得意なことに活かして誰かを助けることができる
- 自分が持っているものを誰かと共有することができる
- 自分が身につけているもので注目を集めることができる
これらは単独でも立派だが、組み合わせることでさらに可能性はどんどん広がる。
この解放感(未来が開ける感じ)と、全能感(何でもできそうな感じ)を大切にしよう。
失敗をフォローする
人生は挑戦と失敗の連続。もし、失敗したときは、フォローしてあげよう。
例えば、
- 失敗したけど、うまくいった部分もあった。
- タイミングが悪かった。相手が悪かった。
- きっと次はうまくいく。
このように、自分を応援するのである。
失敗することは決して悪いことではない。
悪いのは、失敗を恐れて挑戦しない事なのである。
まとめ
自分を愛するとはどういうことか、わからないのは当然だ。
それができるのは、神だけだからである。
価値の優劣や常識を知ってしまった私たちには、条件付きの愛しか提供できない。
誰だって自分を殺しに来た相手と仲良くなれないし、なるべきではない。
神が存在しないなら、神に代わって自分が自分を愛するしかない。
そのためには、自分と向き合い、いい面も悪い面もOKを出すこと。
愛は無条件なのである。