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職場の人間関係が悪いと、コミュニケーションがスムーズに行われず、仕事に支障が出る。
仕事がはかどらなければ、プレッシャーも高まる。ストレスもたまる。
そして、仕事が辛くなる。
仕事の半分は、コミュニケーションでできている。
そしてコミュニケーションは、人間関係があってこそ成立する。
つまり、仕事をスムーズにこなせるかどうかは、人間関係にかかっている。
どんな人間関係も、必ず改善の余地はある。なぜなら相手は人間だから。
それでは、職場の辛い人間関係の改善策について解説しよう。
仕事は辛いのは人間関係が悪いから
職場の人間関係がピリピリしていると、仕事は辛いものになる。
様々な形で多方面からストレスがかかり、精神的エネルギーを消耗してしまうからだ。
例えば、
- 上司からの強烈なプレッシャー
- 嫌いな同僚との雑なコミュニケーション
- 他部署の人の非協力的な態度
- なめてかかる部下
これでは、コミュニケーションがうまくいかず、仕事に悪影響が出てしまう。
まったく困ったものだ。
まさか!原因は自分?
しかし、忘れてはいけないのは、コミュニケーションは一人ではできないということだ。
つまり、このような困った事態を引き起こしている原因の半分は自分にある。
だから、自分の他者に対する姿勢を見直せば、たいていの人間関係は改善する。
それでは、コミュニケーションをスムーズにするためには、どうすればいいのだろうか。
相手の下手に出る?言葉使いを丁寧にする?笑顔を絶やさない?
これらはコミュニケーションが下手な人の発想である。
コミュニケーションをスムーズに行うためには、相手と対等な関係を結ぶことである。
それは上司に対しても、部下に対しても変わらない。
お互いに責任ある立場として対等に接するようにすれば、今よりももっとスムーズなコミュニケーションが可能になる。
そして、人間関係のストレスが軽減され、今よりももっと仕事もはかどるようになる。
【人間関係改善策】相手と対等な関係を結ぼう
人間関係を改善するためには、相手と対等の立場にいることを意識しよう。
コミュニケーションをスムーズにいかなくなってしまったのは、相手と対等になろうとしなかったからである。
アンバランスな人間関係ができるまで
コミュニケーションが苦手な人は、相手の顔色をうかがうような態度を取りがちである。
相手とのいざこざを避けようとするあまり、相手より下手に出て一時的に難を逃れようとする傾向がある。
その結果、
- 相手にモノを言えない
- 反対意見を言えない
- 拒絶できない
という、下手に出る態度を取ってしまい、弱弱しい印象を相手に与えてしまう。
こうした態度が、一度や二度ではなく何度も繰り返されると、相手は暗黙の了解で上下関係を理解する。
そしてついに、役職や立場を乗り越えて、人間としての上下関係が強固になっていくのである。
こうした事態を放置しておくとさらにストレスフルな仕事環境になる。
厳しい態度を取られたり、理不尽に仕事を振られたり、舐められたりする。
これでは仕事が辛いと感じて当然だ。
アンバランスな人間関係を見直そう
どんなに相手が仕事仲間として対等に見ようと思っても、こちらから相手の顔色をうかがうような態度を取り続けていれば、それはこちらから対等な人間関係を拒否しているようなものだ。
相手が図に乗るのも当然の結果なのである。
しかし、相手が人間である以上、必ず修正は可能である。
これからは自分が誤解していた人間関係を正しく理解しなおして、相手の顔色をうかがうような態度を取ってしまう癖を治していこう。
仕事の辛い人間関係を解消する方法
他者と接するにあたって、丁寧に対応することを下手に出ることと勘違いしていると、健全な人間関係を構築できない。
以下のアドバイスを参考に、あるべき人間関係を再確認し、対等な人間関係を再構築していこう。
人間関係を見直す
会社ではそれぞれが仕事を担っている。
見かけ上、役職に上下関係があったり、部署間で立場の上下関係があるように見えるかもしれないが、本質的には対等である。たとえ、それが社長であれ、役職無しであれ。
コミュニケーションで、つい下手に出てしまう人は、自分の価値を過小評価しすぎである。
会社では、誰一人として欠かせない存在であり、今の責任ある立場は、周囲の評価と信用を積み重ねた結果である。
そんな立派な存在であることを、忘れていないだろうか。
そこで、自分もそれぞれに責任を持った一人の存在であるという事実を再認識しよう。
この自覚ができるようになれば、今よりももっと自己主張できるようになる。
- 相手からの理不尽な態度には毅然と対応する
- 仕事の無茶振りには拒絶する
- いうべきことを言うべき時に言う
こうした態度は、周りがあなたに求めている態度である。むしろ歓迎されるのである。
なぜなら、イエスしか言えない消極的な態度よりも、NOと言える積極的な態度の方が責任感を感じさせ、信用を集めるからだ。
協力する
困っている同僚を見かけたり、自分が助けることができる事態に遭遇したら、率先して協力しよう。
とにかく声をかけてみて、状況を聞き、アドバイスをしたり有識者を紹介するなどしよう。
コミュニケーションが苦手な人は、一人の世界に入り込もうとする傾向がある。
自分は自分、他人は他人。
その結果、本当は助けることができる事態も見逃すことがある。
これでは健全な人間関係構築の機会を失っている。
協力したり、されたりする中で仕事仲間としてではなく、人間としての信用が作られていく。
しかし、こうした機会を見過ごしていると、人間的な信用に支えられた職場の人間関係ができない。
基本的に人間関係は鏡の関係にある。
助けてあげない人は、助けてもらえない。
相手は見ていないようで、見ているものである。
見捨てられたと感じた同僚は、今度はあなたを見捨てる。
仲良くする
コミュニケーションが苦手な人ほど、相手とのコミュニケーションを拒絶しがちである。
- ひとりでやりたい
- ほっといて
- 巻き込まないで
本当はみんな仲良くやりたい。しかし、こうした態度を取られてしまえば、困るのは周囲の人々である。
これからは、もっと気楽に、ラフに、社内の人間関係を見直してみよう。
仲の良い同僚に接するように、他の社員にも接する努力をしよう。
例えば、
- 仕事上の会話の最後に軽い冗談を入れる。
- 仕事の合間に仕事ではない話題を振ってみる。
- 挨拶を忘れない
こうした気楽なコミュニケーションを交えていけば、これまで緊張でガチガチだった人間関係が少しずつ緩く柔軟なものになっていく。
今まで感じていたハードルはグッと下がる。
そして、報告・連絡・相談がしやすくなり、仕事はスピーディになる。
仕事上の付き合いとは言え、やはり人間同士である。
仕事の付き合いだから仕事の話しかしないようでは、その関係はとても壊れやすい。
仕事上の人間関係の前に、人間同士の関係だということを理解しよう。
まとめ
人間関係がスムーズではなくて仕事が辛いという人は、仕事上あるべき人間関係のイメージを正しく理解できていないかもしれない。
上下関係は思ったよりフランクで良いし、相手が誰であれ言うべきことを言っていい。
自分を下に位置させることで人間関係のスムーズ化を図っていた人には、なかなか難しいかもしれない。
相手に下手に出て事を荒立てず穏便に済ませる方法は、一時的、局所的には有効だ。
しかし、長期にわたって付き合いのある職場においてこうした処世術では、健全な人間関係を築けない。
なぜなら、上下関係が構築されてしまうからだ。
会社では、本質的には上下関係は作るべきではない。
お互いに責任ある立場として、対等に意見を交換し、落としどころで決着する。
そのためには、もっと自分の価値を見直そう。
下げすぎてきた自分の価値を正しく、高く評価しなおそう。
それが、相手との対等な人間関係を作る、第一歩なのである。