頭の中を真っ白にする過緊張の原因と対策

緊張は、全身を活性化させ、高いパフォーマンスを引き出す性質がある。
常に完成度の高い仕事を求められるビジネスマンにとって、緊張は不可欠な要素である。

しかし、緊張が強すぎると、逆に仕事の妨げになる。
頭と体が正常な機能を失い、本来の実力を発揮できなくなるからである。

そこで重要になるのは、緊張のコントロール。
つまり、自然に発生する緊張を過剰ではないレベルに抑制するのである。
これにより、私たちは常に高いパフォーマンスを維持することができる。

仕事をする以上、必ず緊張する。
それを無理に排除しようとするよりも、うまく付き合っていく方が賢いやり方である。

それでは、私たちのパフォーマンスを左右する緊張との上手な付き合い方を解説しよう。

 

緊張で頭の中が真っ白になる

仕事と緊張は切り離せない。
失敗やミスが許されない状況と、頑張ろうという意気込みが本人を否応なしに緊張させるからだ。

この緊張が強力なものになると様々な症状が現れる。例えば、

  • 忘却(知っているのに思い出せない)
  • 思考停止(頭の中が真っ白になる)
  • パニック(考えがまとまらない)
  • 見えない壁(言えない、動けない)
  • 防衛・逃避(その場を取り繕う、その場を離れる)

とにかく、頭と体が言うことを聞かなくなる。
いつもの自分はどこに行ったのか?

これほど強い緊張状態になってからでは、もはやどうすることもできない。
それを「落ち着け」とか「気にするな」と言い聞かせても、この問題は解決しない。

過緊張に有効なのは、対処よりも予防。
つまり、緊張しすぎる状況が発生する前に、緊張の原因を事前に対策しておくことが重要である。

 

過緊張に至るメカニズム

過緊張を誘発する要因とは一体、どのようなものなのだろうか。
そして、なぜ、脳は正常な機能を失ってしまうのだろうか。

 

過緊張に至るメカニズム

過緊張は、緊張の強度が許容量を超えた状態のことを言う。
これにより、脳は正常な機能を失い、頭と体が働かなくなる。

緊張を誘発する要因は、個人が置かれた状況によって様々。
例えば、

  • 意気込み(頑張るぞ、期待に応えようという責任感や向上心)
  • 強迫観念(完璧でなければならない、ミスは許されないという緊迫感)
  • 目上の人(上司や先輩など、目上の人に対する強い緊張感)
  • 怖い上司(暴力的、威圧的な上司に対する強い緊張感)
  • 勉強不足(理解が不足している話題について聞かれた時の焦燥感)
  • 悪い結果(遅れ、失敗、ミスを追求された時に感じる緊張感)
  • 過労(疲労が蓄積した状態だと緊張しやすい)

これら複数の要因が重なることによって、ついに過緊張に至るのである。

こうして過緊張状態に陥った私たちは、頭と体の正常な機能を失う。
これには私たちの本能が関係している。

動物は身の危険を感じると、五感が鋭敏化し、危険の正体を探ることに神経を集中する。
同時に、呼吸と心拍が活発になり、運動能力が高まる。
その後、隠れたり逃げたり威嚇するなどして危険を回避する。

これと同じことが私たち人間にも起きている。
過緊張によって引き起こされる様々症状は、危険を回避しようとする反応に他ならない。

つまり、頭と体が硬直するのは「とにかく逃げろ」と脳が指令を出した結果なのである。

 

過緊張の予防策

過緊張そのものは正常な反応であるため、これをどうにかすることはできない。
そこで、予防が重要になる。

過緊張は複数の緊張要因の重ね合わせによって生じる。
これを防ぐには、それぞれの要因に対する緊張感を緩和させればいい。
そうすれば、複数の緊張要因が重なっても、緊張強度を許容範囲に抑えることができるのである。

私たちは生きている限り、緊張とは無縁でいられない。
重要なのは、それを過剰なレベルに達しないよう普段から心がけることである。

 

過緊張を防ぐ6つの方法

過緊張は、複数の緊張要因の積み重ねによって引き起こされる。
この対策には、過緊張にならないように様々な不安を軽減しておくことが重要である。

 

合格点を目指す

仕事の完成度にこだわりすぎると、過剰に緊張を抱えることになる。
そこで、完成度の目標を「合格最低点」に定め、プレッシャーを軽減しよう。

仕事の現場では、仕事の完成度よりもスケジュールを守ることが重要だ。
もし完成度が低くても、納期に遅れることに比べれば全く問題ないのである。

 

苦手意識の克服

目上の人と話すことや人前で発表することなど、苦手と感じる行動は強い緊張を強いられる。
そこで、自分の苦手を克服して、強い緊張を緩和しよう。

苦手の克服で重要なのは、成功体験を積み重ねること。
そのためには、できる事から挑戦し、少しずつステップさせていくプロセスが必要になる。

苦手克服に荒療治は逆効果。
自分を丁寧に育てていく気概があれば、必ず苦手は克服できる。

 

上司の役割を認める

厳しすぎる上司を持つと、いちいち無駄に緊張を抱えることになる。
この場合は、上司に対する考え方を変えて、無駄な緊張を緩和しよう。

上司というものは、たとえどんなに暴力的でも、その言動は仕事の範疇を超えることはない。
つまり、上司は上司の役割を果たそうとしているだけに過ぎない。

だからもう、無駄に上司を恐れる必要はない。
上司も自分も、それぞれの役割を与えられた同じ会社の仲間であることを理解できれば、いくらか無駄な緊張は緩和されるだろう。

 

不明点を無くす

知らないこと、理解が足りないことを話そうとするとき、緊張で言葉が出てこない。
そこで、業務上わからないこと、知らないことがあれば、普段からよく勉強しておこう。

話し手と聞き手の間には、完璧な情報の共有ができていることが望ましい。
業務上、知らない話題が出てきたり、新しい仕事を任されたりしたときは、その場で質問するなり調べるなりして、積極的に知識を吸収しよう。

この心がけが、有事の際の過緊張を予防するのである。

 

隠さない

聞かれて困ることを隠そうとすると、緊張は加速する。しかし、仕事をする限り、遅れやミスは必ず発生する。

そこで、もし遅れやミスが発生しても、それ隠すのではなくむしろ積極的に正々堂々と報告しよう。
もちろん、リカバリー対応中、確認中、他を優先中などという弁明を添えて、である。

仕事は常に順調であることが望ましいが、そんなことはあり得ない。
だから、順調でないこと、万全でないことを恐れる必要はない。

本当に恐れるべきなのは、それを隠してさらに大きな問題に発展してしまうことなのである。

 

リラックス習慣を取り入れる

元気な時ほど緊張に強く、過緊張になりにくい。そこで、疲労回復の習慣を取り入れよう。

定期的に小休憩を入れる、帰宅時間を早める、帰宅後の過ごし方を見直すなどして、体力と精神力が落ち込みすぎないようにケアしよう。
こうして常に余裕を持つことで、常に緊張に強い状態を維持することができるのである。

 

過緊張になってしまったら

もし過緊張状態になってしまったら、時間稼ぎでその場をしのごう。
もう一度確認しますとか、担当者と相談して今日中に回答します、などとごまかして時間を稼ぎ、再び実力を発揮できるようになってから本格的なフォローする。

過緊張になってしまってからできることは少ない。
この時にできる事と言えば、頭を冷やす時間を稼ぐことくらいである。

過緊張の対策は、あくまでも予防であることを忘れないようにしよう。

 

まとめ

質問をされて頭が真っ白になってしまう状態は、辛い。
答えたいのに答えられない、答えなければならないのに答えられない。
そして、余計に焦って、言葉が出てこなくなる。

しかし、この作用は動物が身を守るための反射的な反応を引き継いだものだ。
これを無くすこともやめることもできない。

重要なのは、予防だ。
あらかじめ緊張を軽減しておき、過剰にならないレベルに抑えておけば、有事の際に頭が真っ白になることはない。

仕事と緊張は切り離せない。
わたしたち社会人に求められているのは、緊張との上手な付き合い方なのである。

 

最後に

以上、頭の中を真っ白にする過緊張の原因と対策をご紹介しました。

しかし、どんなに努力を尽くしても、状況に改善がみられない場合があるかもしれません。
それはあなたの努力が足りないのではなく、そもそも仕事との相性が良くない可能性があります。

私たちには個性があります。個人によって得意分野と不得意分野が異なります。
その個性と仕事に求められるスキルがマッチしていなければ、努力が成果につながりにくいのは当然起こりえることなのです。

かつての日本では、努力さえしていれば誰でも評価されていました。
その理由は、パソコンや通信手段が今ほど普及、高機能化していない時代では、単純な作業が労働に多く含まれていたからです。

しかし、現代は単純な作業はもちろん、多少の複雑な作業ならパソコンが処理してくれます。
人間はそれ以外の複雑な仕事を処理しなければならず、かつてないほど仕事と正面から向き合わざるを得なくなったのです。

もし、今の仕事と自分の個性とのマッチングに疑問を感じるなら、下記の記事を参考にしてみてください。
何か、新しい気づきに出会えるかもしれません。

>>(参考)適性検査のススメ

努力は全てを可能にするわけではありません。
努力が報われるのは、運よく自分にマッチした環境を手に入れた人だけです。

あらゆる努力を尽くし、それでも仕事を効率的にこなすことが困難なのであれば、仕事の適性を疑うこともあっていいのではないでしょうか。

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