- 見栄っ張り。知ったかぶり。責任転嫁。逆ギレ。
- ネガティブ思考。落ち込みやすく、引きずりやすい。
- 愚痴が多い。嫌味を言う。足を引っ張る。
こんな自分が大嫌い。なんとかこの性格を治したい。…と、悩む人は多い。
一般的に、性格を変えることはできないと言われている。
「性格は、生まれ持った個人の特性であり、努力で何とかなるものではない。」と。
しかし、その考え方は間違っている。
性格は、個人が身に付けた価値観や信念などによって作られたものであり、これを見直すことで変えることができるものなのである。
それでは、正しい知識に基づいた性格を変える方法を解説しよう。
性格は努力で変えられるのか?
一般的に、性格を変えることができない、と言われている。
この意見が一般的に周知されているのには理由がある。
1つは、「性格とは生まれ持ったもので、変えることができない。」という思い込みがあること。
もう1つは、性格改善に失敗する人が後を絶たないからだ。
性格を変えるためには、正しい知識が必要だ。
間違った知識を持ったまま努力をしても、それは無駄に終わるか、非常に非効率的なものになる。
性格が変えることができないという主張は、性格を変えることができなかった人々が、その事実を正当化しようとして作り上げた幻想に過ぎない。
こんな中身のない意見に耳を傾けるべきではない。
性格とは?性格を変える「正しい」努力とは
性格は、生まれつき決まっているわけではない。
それは、生後作られたものであり、今後も自由に変えられる。
ただし、そのためには「性格」がどんなものなのかを理解できていなければならない。
性格とは何か
性格とは、思考、感情、行動のパターンである。
そして、その基礎になっているのは、認識である。
認識とは、善悪の判断基準、価値観、優先順位、固定観念、常識、思い込みのことで、思考や感情のベースになるものだ。
私たちは、これらをもとに考え、感情を抱き、行動を起こしたり、先送りしたりする。
例えば、プライドが高い性格の場合、その基礎になっているのは「自分は他者より優れていなければならない」という思い込みである。
だから、他者より優れていない事実を認められず、他人からの指摘を受け入れることができない。
あるいは、ネガティブな性格の場合、その基礎になっているのは「欠点を補わなければならない」という脅迫観念。
だから、何に対しても欠点を見つけなければ気が済まない。
性格は、先天的なものではないし、思考や習慣が作るのではない。
個人が抱えている思い込みや信念によって作られているのである。
性格を変える「正しい」努力とは
性格を変えるには、その基になっている思い込みや信念を見直せばいい。
そこで重要なのは、自分の性格がどのような思い込みや信念によって作られているのかを知ることである。
そのためには徹底した自己分析が不可欠だ。
なぜなら、自分が抱えている「思い込みや信念」は、自分以外の誰も知らないからだ。
その「答え」は誰も教えてくれない。
何度ネットで検索しても、高名な心理学の本を隅々まで読んでも見つかることはない。
自分の性格を変える作業は、誰にも頼ることはできないのである。
自分の性格を変える努力とは、自分になじまない考え方や習慣を無理に続けることではない。
それは、徹底的に、丁寧に、自分と向き合うことなのである。
自分の嫌いな性格の治し方
性格を変えるには、自分の内面にある思い込みや信念を変えればいい。
はたして自分にどんな思い込みや信念があるのか、どのように修正すればいいのか。
その答えは自己分析にかかっている。
性格を分析する
まずは、自分の性格を分析しよう。
これまでの人生を振り返り、自分の思考、感情、行動にはどんなパターンがあったか整理してみよう。
人生でどんな場面に遭遇し、その時に何を考えたのか、あるいはどう感じたか。
そして、その後どのように行動したのか。あるいは行動しなかったのか。
これらを整理し、自分の思考、感情、行動のパターンを把握しよう。
思い込みや信念を探る
自分の思考・感情・行動を振り返ってみると、それらのパターンには共通点が見えてくる。
例えば、立場が悪くなると逆ギレするとか、他人をバカにしてばかりいるなら、そこに共通するのはプライドの高さ。
あるいは、自分のあら探しをしていたり、高い評価を受けてもそれを認められないなら、そこに共通するのはネガティブ志向。
次に、先ほど洗い出した共通点を発動させている思い込み、あるいは信念を推測する。
例えば、プライドが高いなら、「自分は他者より優れていなければならない」という信念があるからだろう。
あるいは、ネガティブ志向なら、「自分の価値は低いに違いない」という思い込みがあるからだろう。
自分の決まったパターンには、必ず「そうさせている」出発点があるはずだ。
これを丁寧に洗い出そう。
思い込みや信念を修正する
次に、前ステップで洗い出した「思い込みや信念」を見直そう。
例えば、「自分は他者より優れていなければならない」という信念があるなら、「自分は他者と同等で構わない」と考える癖をつけよう。
そうすれば、無駄に他人と比較したり、それに傷ついたり、弱みを握られることに過剰に恐怖を感じることもなくなり、より自然な態度でふるまえることが可能になる。
あるいは、「自分の価値は低いに違いない」という思い込みがあるなら、「自分の価値は高い」と考えるようにしよう。
そうすれば、自分の欠点や弱みよりも自分の長所や強みに注目するようになり、過剰に傷ついたり、他者からの評価を拒絶することなく、より前向きな自分になれる。
性格を変えるプロセスは、姿勢の矯正に似ている。
ゆがんだ背骨を治せばゆがんだ姿勢が治るように、ゆがんだ思い込みや信念治せば、ゆがんだ性格も治るのである。
まとめ
性格は、いつでもだれでも自由に変えることができる。
ただし、そのためには徹底して自分と向き合わなければならない。
性格を変えることができない人は、自分と向き合うことができていない。
なぜなら、それを面倒に感じたり、苦痛に感じて、途中で投げ出してしまうからだ。
問題から目をそらしている限り、問題は解決することはない。
特に、自分の性格の問題はそうだ。
自分の性格は、自分が作ったのだという自覚を持つべきだ。
今の自分の性格が嫌いなのは、今までその事実から目をそらし続けた結果なのである。