私たちは生きていく以上、働かなければならない。
そして働くときに、多くの時間とエネルギーを消費する。
この時、会社と自分の個性の相性が悪いと、特に心身の消耗が激しい。
その結果、事故や病気という憂き目に合うことになる
給料やステータスで会社を選ぶとこうした悲劇を招く。
こうした悲劇を避けるためには、自分との相性を重視するべきである。
そこで、自分と会社との相性を診断する方法について解説しよう。
自分を伸ばす会社、自分をダメにする会社
多くの人が働く理由に「お金を稼ぐため」という理由を挙げる。
だから、みんな高い給料の会社に行きたがる。
それは大切なことなのだが、大切な視点が欠けている。
自分と会社との相性、である。
相性の悪い会社で働くことは、報われない毎日を生み出す。
- 努力が成果につながらない。
- 成果が無ければ給料に繋がらない。
- そんな自分と会社に嫌気がさす。
- モチベーションが上がらない。
- 仕事に身が入らない。
こうして悪循環が繰り返される。
これでは頑張れば頑張るほど心身を消耗していく。
そして、自分をついにダメにしてしまう。
しかし、逆に、仕事に鍛えられていく人もいる。
- 毎日が楽しいチャレンジの連続。
- 失敗が成長のヒントになり、次につなげることができる。
- さらなる成長のため新しいプロジェクトに挑戦したり、転職する。
こうした好循環は、その人の向上心が高いわけでも、会社の人材育成が上手なわけでもない。
相性が良かっただけにすぎない。
自分を伸ばす会社なのか、自分をダメにする会社なのかは、会社の問題ではない。
相性の問題。この視点を忘れてはいけない。
自分を伸ばす会社、自分をダメにする会社の見分け方
会社選びは人生に大きな影響を与える。
会社選びを失敗すると、最悪な場合、人生を終わらせてしまうことにもなりかねない。
そこで大切なのは、相性を重視するという考え方である。
就職や転職においては、企業側が相性を重視しているが、応募側も同じ姿勢であるべきである。
そうでないと、両者とも後悔することになる。
しかし、どうすれば相性を見極めることができるのだろうか。
その答えは、仕事に対する認識を深掘りすることで可能になる。
理想的な会社選びは、自分の生き方や働き方の哲学に沿ったものにすることである。
これができている時、働きがいと生きがいが一致する理想的な働き方が実現する。
ここで問題なのは、多くの人が自分の生き方、働き方について無関心だということである。
- どのような生き方をしたいのか。
- どんな人になりたいのか。
- どんな仕事に就きたいのか。
このような目標や信念というものがないから、仕事で辛い時、苦しい時の精神的な支えがない。
だから、困難に弱い。
転職をスパッと決断できる人、転職後に後悔しない人、転職のたびに自分を成長させていく人は、こんなダラダラした考え方をしていない。
常に自分の目標や信念と現状を照らし合わせ、すべての選択を目標や信念に沿うものにしている。
このような視点を持つ人は、日々のどんな仕事も自分を成長させる糧にする。
だから成長が止まらない。そして、会社選びも間違わない。
一方、人生観、仕事観がない人は、人生というマップで遭難しているようなものだ。
目的地もない、地図もない、コンパスもない。
どこに向かっているかわからない、どこに向かっても構わない。
これでは働く意味がない。もっと言えば、生きている意味さえない。
どのように生きるのか、なぜ働かなければならないのか。
このような疑問に対し、積極的な答えが出せるようになった時、自然に自分を伸ばす会社を見分けることができる。
その成功率は100パーセントだ。
自分を伸ばす会社を見極めるために
自分を伸ばす会社を見極めるためには、仕事や人生についての深掘りが不可欠。
そこで、自分の人生観、仕事観を浮き彫りにする質問を用意した。
- どのように生きたいのか。人生の目標は。
- 人生において仕事が果たすべき役割とは。
- 働くことで得られる満足感とは何か。
- その満足感は転職以外で手に入らないのか。
このような質問に対する答えを明確にできるかどうかで、会社選びスキルがわかる。
- なぜ転職しなければならないのか。
- なぜ働かなければならないのか。
- どのように生きたいのか。
と、このように仕事を人生にまで掘り下げることができた時、迷いは無くなり困難にも強くなる。
そもそも、迷うのは決断する基準が明確ではないからだ。
しかし、働く意義を深掘りできている人は、本当にその仕事を続けるべきか、転職するべきかの判断は一瞬で片が付く。
また、働く意義を理解していれば、転職活動で安易に希望の条件を妥協することもない。
なぜなら、妥協した条件で働くくらいならそもそも転職を決断したりしないからだ。
つまり、人生観、仕事観がしっかりしている人は、働くことに関するすべての問題に対して、
意味があるのか、意味が無いのか。
という視点で考えている。
そして意味のないことはしない。なぜなら、意味のないことに傾ける努力は無駄になるからだ。
そんなバカげたことなど絶対にしたくない。人生に無駄な時間など一瞬たりとも作りたくない。
人が目標を立てた時、指針や信念と盛った時、時間とエネルギーに価値が生まれる。
そして自然に、時間とエネルギーを価値のあるものにしようとする。
その取り組みの一つが会社選びである。
人生において会社選びは重要だ。
しかし、それは多くの選択のうちの1つにすぎない。
会社選びが人生を支配するわけではない。
会社選びの失敗や成功はその人の生き方そのものを表している。
働くこと、今の会社に対して不満があることは、すなわち、自分の生き方、働き方を見つめなおすべきだというサインなのである。
このサインを見逃してはならない。
まとめ
私たちは、生きるために働かざるを得ない。
しかし、仕事を生活資金のためとして考えるだけなのは、もったいない。
もっと人生を充実させ、仕事を成長の道具にする方法がある。
それこそ、自分の人生観、仕事観を明確にすることである。
生きる目標、生きる指針を持った時、その瞬間からすべてに意味が生まれる。
そして、すべてを価値のあるものにしようとする。
これこそ人間だけしか持てない、生命力。
目標や指針がないまま生きるのは、死んだも同然だ。
そんな生き方をしないために、無駄な悩みを抱えないために、目標や信念を据えよう。
立派なものは必要ない。
素直にこうした生き方をしたい、こんな人になりたい。という思いがあればそれが正解。
人生は自分が考え、自分で決めるものなのである。